無残会社がなくなりました。(復刻)
さて、ことの顛末を報告すると
私の身に起こったことを逐一報告しなければならないのだが、そこは語るも涙聞くも涙の話である。
手前味噌ではあるが、その前に、私のパーソナルな情報をかいつまんで紹介するとしよう
私は、今、現在26歳の男
無職である。
憚りながら、26のいい歳をした男が無職であることについて大抵の人は
おやっと思うかもしれない。ニートかよ引きこもりかよと
しかしながら、ことはそう単純ではない。
私は、四国生まれ四国育ちの生粋の四国人間である。
しかし、今住んでいるのは関東近郊のとあるところだ。
何故、生粋の四国人が縁もゆかりもない関東なぞに移り住んだのかというと
それは、就職のためである。
私は、三年間新卒で地元のスーパーにて働いていたのであるが、そこで働きつつとあるライターの仕事を請け負いでやっていたのだ。
と、いうのも私は常々ライター業をやるのが夢であり、何を隠そう新卒の時にもその手の業界で働くことを夢想していたのだが、残念ながらその手の業界で就職することは叶わずスーパーへと就職したのである。
でだ。昨年12月のことではあるが、スーパで働きながら受託という形でライターとしての経験を積んでいたのが功を奏してか、念願かなって正社員として働くことが決まった。
東京で
もちろん、そこは簡単なことではなかったが、親を説得し、会社を説得し、物件をみつけ移りすむことになった。もろもろ時間がかかり、働き始めるのは12月の半ばあたりからだった。
今思えば職場の人は皆、優しく親切丁寧でいい職場であるように思えた。
だが、そこには影が忍びよっていた。
働き始めて二週間の年も押し迫る年末での出来事、それは突然訪れた。
全社員むけに送られた、代表取締役からのメール
「業務を直ちに停止してください」
その一方に社内は騒然となった。憶測が飛び交い、どいうことかと話しあう先輩方。
皆、最悪なことは予想しつつも誰もがそのことを口にするのは避けた。
そして、後日、代表が面談の席をもうけることとなった。社内の全員一人一人と話すのだそうだ。
どういった話し合いあが行われているのか、不安ではあったが私には予想があった。
「会社がつぶれるのだ」と、
案の定というか、代表の方もその手の話を私へと切り出してきた。
そこには、申し訳なさそうにする代表の姿があった。
私は言いたいことはいろいろあった。ふざけるなと、入って二週間で潰れるなんておかしいだろうと、そんな状態で人を雇って人の人生を壊すなと
しかしながら、その場で悪態をついたところで事態が好転しないことは、明らかであり私が罵倒するよりも先輩方が様々に口汚く罵るだろうということは予想がついたので、その役は先輩方に譲ることにした。
私はただ一言
「今までお疲れ様でした」と言い、その場を後にしたのだ。
そして、私は無職となった。
さて、そういった経緯で働き始めて会社が二週間で潰れたわけだ。
それから現在二か月たつ
今、現在も私は無職である。